日本のうさぎ飼育を、動物福祉の視点からより良いものへ

日米で培った30年の経験をもとに、家庭・学校うさぎ・大久野島のウサギたちの健康と福祉の向上に取り組んでいます。
BunnyCare JP
BunnyCare JPは、1988年に設立されたHouse Rabbit SocietyのInternational Partner(国際提携パートナー)として、HRS公式サイトに掲載されています。
大久野島のうさぎの現状と保護活動|傷病うさぎの医療救助
公開日:2026年4月15日 更新日 2026年8月25日
大久野島の真実 偽りの楽園


公的な獣医療も救護制度もない島
広島県竹原市の大久野島は、「うさぎ島」として世界中から観光客を集めています。SNSには、ウサギに囲まれて楽しむ写真や動画が数多く投稿され、「ウサギの楽園」として紹介されています。
しかし、島で暮らしているのは、一般に想像される野生のウサギではなく、飼い主のいない家畜化されたウサギたちです。その多くが観光客の持ち込む餌に大きく依存しながら、病気や負傷、栄養状態の悪化など、深刻な問題にさらされています。
救助を禁止できない一方、島へ戻すことも認められない
環境省とのこれまでのやり取りでは、島のウサギには法的な所有者がいないため、傷病個体を島外へ救出する行為を禁止することはできないと説明されています。うさぎの医療保護、救助に対して黙認です。
一方、救助者には「一度島外へ連れ出したウサギを、島へ戻してはいけない」と伝えられています。
その結果、救出後の治療、入院、預かり、終生飼養、里親探しにかかる責任と費用は、すべて民間の救助者、ボランティア、里親、寄付者に委ねられています。
傷病ウサギのための公的な救護計画や獣医療制度はなく、責任を負う行政機関も明確にされていません。
2024年7月、有志による医療目的の救助が公に始まる
2024年7月、有志により、傷病ウサギを大久野島から救出して必要な医療につなぐ活動が、公に行われるようになりました。耳に大きな腫瘤があった蘭風(Ranpu)が大久野島から救出されました。治療費を公に募り、必要な医療を受けさせ、回復後に家庭での終生飼養につなげたことが、現在の救助活動の出発点です。
その後、現地での発見と搬送、動物病院での治療、預かり、里親探しを、複数の救助者と協力者が連携して続けてきました。
2025年に島からウサギを直接連れ出した人たちが、すべて私たちのチームメンバーだったわけではありません。この活動は、現地の救助者、医療関係者、預かりボランティア、里親、寄付者など、多くの人々によって支えられてきた共同の取り組みです。
2024年7月から2026年6月までの救助実績
2024年7月から2026年6月末までに、28匹の傷病ウサギが大久野島から救出され、医療につながりました。
保護された母ウサギが出産した6匹を含め、支えた命は合計34匹です。
・島から救出された傷病ウサギ:28匹
・保護下で生まれた6匹を含む支援総数:34匹
・死亡したウサギ:10匹
・死亡率:33%以上
・医療費総額:7,578,203円
・寄付金総額:9,253,029円
・政府からの資金援助:0円
医療費と救護活動は、すべてボランティアと国内外の寄付者によって支えられています。

大久野島のうさぎたちに今、起きていること イノシシの出没という新たな懸念
大久野島のうさぎたちは今、深刻な状況に置かれています。
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無責任な餌やりによる栄養失調・消化器疾患の多発
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観光客による抱っこ・追いかけによる骨折・ストレス死
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2024年末には複数のうさぎが虐待死させられた事件が発生
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車両事故による重傷・死亡
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繁殖制限がないため、病気やケガが蔓延しやすい状態
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2026年、大久野島ではイノシシの出没も確認されています。
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イノシシがウサギの生活環境や餌場に入り込むことは、負傷や捕食を含む新たな危険につながる可能性があります。しかし、この問題についても、ウサギを守るための具体的な公的対策は示されていません。
