学校うさぎ飼育の問題点|なぜ小学校のうさぎはかわいそうなのか
学校という環境は、うさぎにとって過酷です
うさぎは「被食動物」です。天敵に狙われる側の動物として進化してきたため、騒音・急な動き・知らない人の気配に強いストレスを感じます。子どもたちが行き交う教室や校庭は、うさぎが安心して暮らせる環境とはいえません。
さらに、うさぎは痛みや不調を本能的に隠します。異変に気づいたときには、すでに深刻な状態になっていることが少なくありません。

学校飼育うさぎが抱える5つの問題
1. 休日・長期休暇中のネグレクト 働き方改革により、職員が毎日世話をすることが難しくなっています。休日や夏休み・冬休み中は餌と水が補充されないケースがあり、うさぎは空腹と渇きの中で過ごすことになります。環境の変化に弱いうさぎにとって、長期休暇中のホームステイも大きなストレスになります。
2. 不適切な食事 うさぎの主食は牧草です。給食の残り野菜を大量に与えたり、牧草なしで育てることは、消化器官に深刻なダメージを与えます。うさぎの腸は常に動いている必要があり、食欲がなくなると最短12時間で命に関わることもあります。
3. 劣悪な飼育環境 屋外の小屋での飼育は、夏の猛暑・冬の厳寒にうさぎをさらすことになります。うさぎの適正温度は15〜24℃。室内にいてもケージに閉じ込めたまま運動させないのも不適切です。掃除が行き届かず、排泄物の横で過ごすことを強いられているケースも報告されています。
4. 医療を受けられない うさぎを診察できるのは犬猫専門ではなくエキゾチックアニマル対応の獣医師です。学校近くにそのような獣医師がいないケース、医療費の捻出が難しいケース、職員が多忙で病院に連れて行けないケースが多く、病気が放置されています。メスうさぎの約80%が子宮がんを発症するリスクがあるにもかかわらず、避妊手術はほぼ実施されていません。
5. 責任の所在が不明確 動物の飼育方針は校長の一存で変わることがあります。担当教員が異動すれば引き継ぎが途絶え、うさぎの健康状態や歴史が失われます。病気になったとき、最終的に責任を持つ人がいない構造的な問題があります。
子どもたちへの影響
うさぎは抱っこを嫌がります。捕食者に捕まる感覚と結びついているためです。無理に抱き上げようとすると、うさぎは噛んだり引っかいたりすることがあります。これは子どもたちにとっても悪い経験になり、「うさぎは怖い・意地悪」という誤った印象を与えてしまいます。
うさぎが病気やケガをしても適切な治療が受けられないため、突然死することが多く、こどもたちのトラウマになります。
動物との本来の関わり方を学ぶどころか、動物を苦しめる環境を「普通」と認識させてしまうリスクがあります。
学校うさぎの廃止と、新しい動物教育のかたちへ
学校でうさぎを飼う代わりに、「動物愛護教育デー」の導入を提案します。うさぎが2時間ほど訪問して帰宅するような形であれば、うさぎにとっても子どもたちにとっても安全で豊かな体験になります。
学校飼育うさぎの廃止を求める声は全国で広がっています。すでに飼育されているうさぎについては、終生飼養できる里親への引き渡しを推進することが必要です。
あなたの地域の小学校でうさぎが飼育されている場合、学校や教育委員会への意見提出という形で声を上げることができます。


